大阪高等裁判所 昭和62年(ネ)2503号 判決 1988年10月28日
控訴人
大東義雄破産管財人
藤田裕一
被控訴人
奈良いすヾ自動車株式会社
右代表者代表取締役
保坂正行
右訴訟代理人弁護士
中村嘉男
主文
一 本件控訴を棄却する。
二 控訴費用は控訴人の負担とする。
事実
第一 申立て
一 控訴人
1 原判決を取り消す。
2 被控訴人は、控訴人に対し、金二〇六万二八四五円及びこれに対する昭和六一年二月六日から支払済に至るまで年六分の割合による金員を支払え。
3 訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。
4 第2項につき仮執行宣言。
二 被控訴人
主文と同旨。
第二 主張
一 請求原因
1 大東義雄(以下、破産者という。)は、昭和六一年二月一九日午前一〇時、大阪地方裁判所において破産宣告を受け、同時に控訴人が破産管財人に選任された。
2 破産者は、昭和五八年八月三一日、別紙第一目録記載の車両(以下、本件車両という。)を被控訴人から代金一一一九万六七一九円(車両代金九二〇万円、割賦手数料一九九万六七一九円)、三〇回の割賦払い、代金完済まで被控訴人に右車両の所有権を留保する約定で買い受け、その引渡を受けた。
3 被控訴人は、破産者が昭和六一年一月三一日に支払うべき本件車両の割賦金の支払を怠ったため、同年二月五日、本件車両を引き上げ、別紙第二目録二1記載のとおり本件車両を査定し、これを本件車両の残代金等に充当したところ二〇六万二八四五円の剰余金が生じた(以下、本件剰余金債務という。)。
4 よって、控訴人は、被控訴人に対し、右剰余金二〇六万二八四五円及びこれに対する被控訴人が本件車両を引き上げた日の翌日である同年二月六日から支払済に至るまで商事法定利率年六分の割合による遅延損害金の支払を求める。
二 請求原因に対する認否
請求原因1ないし3は認める。
三 抗弁
1 被控訴人は、建材業を営む破産者に対し、同人の営業用の車両として本件車両及び別紙第二目録一2、3記載の車両(以下、件外2、3車両という。また、右三台の車両を併せて、本件各車両という。)を販売した。被控訴人が破産者に対し、本件各車両を販売した日及び代金額は異なるが、その販売にはいずれも統一契約用紙を用い、代金完済まで各車両の所有権を被控訴人に留保していたから、各車両の債権債務の清算は一括して行なわれるべきものであることが、被控訴人と破産者との間において黙示的に了解されていた。
また、被控訴人の破産者に対する各車両の販売が契約書上は車両ごとに区別されていても、一個の取引先に対する販売として、その債権債務の清算は一括処理されるべきものであり、それが業界の取引常識(取引慣行)である。
しかして、被控訴人は、破産者との本件各車両の売買契約において、代金は割賦払いとし、一回でも割賦金の支払を遅滞したときは期限の利益を失うこと、その場合には、被控訴人において催告なしに契約を解除できること、車両の所有権は代金完済まで被控訴人に留保し、代金完済のときに破産者に移転すること等を約しているところ、破産者は、昭和六一年一月三一日に支払うべき各車両代金の割賦金の支払を遅滞したので、同年二月五日、破産者との間で各車両の売買契約を一括して合意解除し、又は破産者に対し、各売買契約に基づき割賦金の支払遅滞を理由に解除する旨の意思表示をして解除し、破産者から各車両の返還を受け、同月七日、各車両の価額を査定してこれを残代金等に充当清算した。その結果、別紙第二目録二記載のとおり八二万一六八五円の不足が生じ、破産者に返還すべき余剰はない。
2 仮に、右主張が認められないとしても、被控訴人は、同年二月五日、破産者との間において、本件各車両について、その査定額と残代金額とを一括清算(相殺勘定)することに合意した。一括清算した結果は、前記のごとく破産者に支払うべき余剰はない。
3 仮に、右主張が認められないとしても、被控訴人は、破産者に対し、件外2、3車両について清算した結果、別紙第二目録二2、3記載のとおり、合計金二八八万四五三〇円の清算金債権を有するので、控訴人に対し、同年三月八日到達の書面で右債権を自働債権とし、本件剰余金二〇六万二八四五円を受働債権として対当額で相殺する旨の意思表示をした。
四 抗弁に対する認否
1 抗弁1は争う。
被控訴人と破産者との間で本件各車両を相互に他の車両との関係で集合的な担保とするような所有権留保契約をしたことはなく、本件車両についての所有権留保は本件車両に生じる債権のみを担保するために設定されたものである。
2 同2は否認する。
五 再抗弁
1(抗弁2につき)
被控訴人主張の合意がなされた時期は、昭和六一年二月五日であるところ、破産者は、同年一月三一日、資金不足により一回目の手形の不渡りを出し、その一、二日前にいわゆる夜逃げをし、そのころから破産者の自宅兼営業所の建物は一部の債権者に占拠され、同年二月五日には支払停止の状態にあった。そして被控訴人は同年一月三一日、破産者が手形の不渡りを出したことを知って破産者方に駆け付け、同人が不在であることを確認するとともに、同人方が一部の債権者によって占拠されていることを知ったのであるから、右合意がなされた当時、被控訴人は破産者が支払停止の状態にあることを知っていた。よって、控訴人は破産法七二条により右合意を否認する。
2(抗弁3につき)
本件剰余金債務は、破産者が本件車両を被控訴人に引き渡した昭和六一年二月五日以後に発生した(本件車両の所有権留保は評価清算型の担保であるから、清算金支払債務は担保権の実行により発生する。)のであり、被控訴人は、前記のとおり右債務発生当時、破産者が支払停止の状態にあることを知っていたから、右相殺は、破産法一〇四条二号により許されない。
六 再抗弁に対する認否
1 再抗弁1は否認する。
被控訴人は、破産者が昭和六一年一月三一日に手形の不渡りを出したことを知っていたものの、事実上倒産したことまで知る由もなく、破産者が破産宣告を受けたことは大阪地方裁判所の通知によって初めて知ったのである。
2 同2は争う。
七 再々抗弁
(再抗弁2につき)
1 本件剰余金債務は、破産法一〇四条二号但書所定の「其ノ負担ガ法定ノ原因ニ基クトキ」又は「破産債権者ガ支払ノ停止若ハ破産ノ申立アリタルコトヲ知リタル時ヨリ前ニ生ジタル原因ニ基クトキ」に該当する。
2(一) 破産法一〇四条二号の相殺禁止の趣旨は、破産債権はいわゆる危殆時期において、すでにその実価が下落するのが通常であるところ、破産債権者が右時期において破産者に対し債務を負担してこれと相殺し、もって不当な利益を計ることを許すのは相殺許容の範囲を逸脱するというところにある。そして、右相殺禁止の例外として規定される同法一〇四条二号但書中段の趣旨は、破産債権者が危機状態を知る前から有していた合理的な相殺の期待を保護することに求められる。
(二) 本件の場合には、破産債権者である被控訴人が相殺によって破産者に対する債務を消滅させるものであることを期待できる場合であったのである。
(1) 前記のとおり、本件各車両の債権債務の清算は一括して行なわれるべきものであることが、被控訴人と破産者との黙示的の合意ないし業界の取引常識であった。
(2) しかも、本件車両の売買契約書三条では、「破産者が自動車に関し、今後被控訴人に対して生じる部品代、修理代、立替金、その他の債務を自動車代金等の債務完済日までに支払わないときは」引き続き本件車両の所有権を留保できることが約定されており、右「その他の債務」の約定には、本件車両以外の車両の代金債務等を含んでいると解される。
従って、被控訴人は破産者の支払停止を知るより前の原因に基づいて相殺の期待をもっていたのであって、その期待は保護するに値するから、本件車両の剰余金債務と件外2、3車両の清算金債権との相殺は許されるべきである。
八 再々抗弁に対する認否等
1 再々抗弁は争う。
2 破産法一〇四条二号但書所定の「法定の原因」とは、相続等債権者の行為に関係なく法の規定により債務負担の事実が発生する場合であり、所有権留保による担保権の実行というような債務者の行為に起因するものはこれに当たらない。
3 右但書が支払の停止若しくは破産の申立があったことを知ったときより前に生じた原因に基づく債務の負担について相殺することを例外的に認めたのは、前に生じた原因の中に当然債務負担が予想され、しかもその債務負担が相殺を通じて破産債権者の破産者に対する債権を担保するものであることが期待できる場合であることを考慮したものである。それゆえ、当該債務負担が前に生じた原因に基づくかどうかは、前の原因たる法律行為や法律関係の中に、将来相手方が破産した場合、相手方に対する債権を担保する機能のある具体的かつ直接的な債務負担を予期していたと通常いえるものが存したかどうかによる。
本件車両の売買契約において、被控訴人に右車両の所有権が留保されているのは、本件車両に関して発生した売買代金等の債権を担保するためであり、そうであるからこそ所有権留保の担保的機能を実行し、本件車両の評価額が右車両に関して発生した売買代金債権等を上回った場合には、本来の目的以上の利益を債権者が受けるべきでないとして、清算金支払義務を債権者に課しているのであり、右車両に関して生じた債権以外の破産者に対する債権を剰余金返還債務との相殺を通じて保全することは右車両売買契約上一切予定されていないのである。この点に関し、被控訴人は、本件車両の売買契約書三条の規定を根拠に、本件車両代金債権等以外の債権も担保することが予定されていたと主張するが、右にいう「その他の債務」とは、本件車両に関する債務であって、他の車両の代金債務が含まれないことは右規定上明白である。
よって、本件車両の売買契約は破産法一〇四条二号但書所定の前に生じた原因に当たらないから、本件剰余金債務を受働債権として相殺することは許されない。
なお、仮に破産者と被控訴人が右相殺を予期して本件車両の引渡をしたとすれば、その引渡は破産債権者の平等弁済を害するものであるから、控訴人はこれを否認する。
第三 証拠関係<省略>
理由
一請求原因1ないし3については当事者間に争いがない。
二被控訴人の抗弁について順次検討する。
1 抗弁1について
被控訴人は、本件各車両の代金等の債権債務の清算を一括して行なうべきことが被控訴人と破産者との間において黙示的に了解されていたのであり、また、一括処理することが業界の取引の常識(取引慣行)であると主張する。
しかし、被控訴人と破産者との間において、本件各車両の代金等の債権債務の清算を一括して処理する旨の合意が黙示的に成立していたことを認めるに足る証拠はない。
また、<証拠>によると、被控訴人においては、総債権残高管理表が作成され、顧客に対し販売した自動車が数台ある場合には当該顧客の部にその全ての売買代金等が記帳され、これによって全債権を把握するようにしていることが認められるが、被控訴人主張のごとき一括清算処理が業界一般の慣行となっていることを認めるに足る証拠はない。
2 抗弁2について
証人永尾義明、同木村暉男の各証言中には右主張事実に沿う部分があるが、右各証言部分は、証人大東義雄の証言及び弁論の全趣旨に徴すると採用することができず、ほかに右主張事実を認めるに足る証拠はない。かえって、<証拠>によると、破産者は、土砂の砕石運搬業を営んでいたが、昭和六一年一月末ころ、一億円余の負債を抱え、本件各車両の割賦代金支払のための手形を落とす資金にも窮し、同月二九日ころ、家族とともに夜逃げ同然に自宅兼営業所を出て身を隠し閉店したこと、被控訴人は、同月三一日、破産者の右手形が不渡りになったことを知り、同年二月一日早朝、被控訴人の社員である岩佐信弘を破産者方へ赴かせたが、破産者に面会できなかったこと、その後、被控訴人は、破産者の従業員宮田秋則と連絡が取れたので、同人に対し、被控訴人において作成して準備した被控訴人宛の「自動車引渡し書」と題する書面(乙第五号証)を託してこれに破産者の署名、捺印をもらうとともに被控訴人が本件各車両の返還を求めている旨破産者に伝えるよう依頼したこと、右書面には、本件各車両を表示したうえ、「私は貴社から割賦で右自動車を購入しそれぞれ割賦中でありますところ、この度私の都合で自発的に右自動車割賦販売契約を解除し貴社に右自動車三台を返還します。後日の為め自動車引渡書提出します。昭和六壱年弐月五日」と記載されていたこと、破産者は、宮田から右書面を受け取り右依頼の趣旨を聞いた結果、本件各車両については、割賦代金完済までその所有権が被控訴人に留保されていることを認識しており、各車両の割賦代金の未払金があったので、各車両は被控訴人に返還すべきものであると考え、被控訴人の右要請に応じ右書面に署名、指印をして宮田に渡し、宮田が同月五日被控訴人にこれを交付したこと、右依頼の際、被控訴人から各車両残代金の清算の仕方について申し入れたこともなく、また、破産者においても右清算について具体的に考えるところもなかったこと、以上の事実を認めることができ、証人永尾義明の証言中右認定に反する部分は前掲各証拠に照らして措信し難く、ほかに右認定を左右するに足る証拠はない。
右認定の事実によると、破産者は、被控訴人に対し、本件各車両の割賦残代金があったのでその求めに応じ各車両を引き渡したものの、右引渡後になされる各車両の査定額と各車両の残代金等との一括清算(相殺勘定)をすることについての合意までしたものとは到底いうことができない。
3 抗弁3について
抗弁3の事実については、控訴人において明らかに争わないから自白したものとみなす。
三すすんで、再抗弁2について検討する。
前記当事者間に争いのない事実に<証拠>によると、破産者は、昭和五八年八月三一日、同人の営む土砂砕石運搬業に使用するため、被控訴人から本件車両を買い受けたが、右売買契約では、① 車両代金は割賦払いとし、本件車両の所有権は、車両代金等(車両代金及び割賦手数料)の完済まで被控訴人に留保し、完済のときに破産者に移転すること、ただし、破産者が本件車両に関し今後被控訴人に対し負担する部品代、修理代、立替金、その他の債務を車両代金等の完済の日までに支払わないときは、引き続き被控訴人は本件車両の所有権を留保することができること、② 破産者が割賦金の支払を一回でも遅滞したとき等約定に違反した場合には期限の利益を失うこと、③ 右の場合には、被控訴人において催告なしに売買契約を解除することができ、右契約が解除されたときは、破産者は被控訴人に対し、直ちに本件車両及び検査証を返還し、本件車両の割賦販売価格に相当する額の損害賠償金及びこれに対する遅延損害金を支払うこと、ただし、本件車両が返還された場合は、財団法人日本自動車査定協会、その他の公正な機関により評価した評価額を右損害金の支払に充当することと定められた。そして、被控訴人は、破産者が昭和六一年一月三一日、本件車両の割賦金の支払を遅滞したので、同年二月五日、本件車両の売買契約を解除して破産者から本件車両の返還を受け、直ちに財団法人日本自動車査定協会によって右車両の仕入相当額の査定を受けたところ、三九二万円と査定され、これを車両割賦販売価格に相当する額の損害賠償金等に充当し、別紙第二目録二1記載のとおり二〇六万二八四五円の剰余金が生じたことを認めることができる。
右認定の事実によると、被控訴人が本件剰余金債務を負担したのは、本件車両の売買契約を解除して右車両の返還を受け、これを査定してその査定額を割賦販売価格に相当する額の損害賠償金等に充当したときであるから、昭和六一年二月五日以後であるというべきである。そして前記二2の事実及び弁論の全趣旨によれば、昭和六一年二月五日当時、破産者は支払停止の状態にあり、被控訴人はこれを知っていたものと認められ、証人永尾義明の証言中右認定に反する部分は措信しがたく、他に右認定を左右する証拠はない。
よって、控訴人の再抗弁2は理由がある。
四被控訴人の再々抗弁について検討する。
1 まず、被控訴人は、本件剰余金債務は破産法一〇四条二号但書所定の法定の原因に基づいて被控訴人が負担したものである旨主張する。
しかし、右の法定の原因とは、相続、会社の合併、事務管理、不当利得など法律の規定に基づいて当然に債務が生じる場合をいうのであって、本件の場合はこれに当たらないというべきである。
2 次に、被控訴人は、本件剰余金債務は右但書所定の破産債権者が支払の停止を知ったときより前に生じた原因に基づいて負担したものであると主張する。
よって案ずるに、破産法一〇四条二号本文と但書中段の趣旨は、支払停止の場合についていえば、債権の実価は債務者の支払停止という経済的危機により下落するのが通常であるから、債権者が支払停止を知った時以後にその債務者に対する債務を新たに負担してこれとの相殺をすることは、その債権者を他の債権者に比し不当に有利に扱うことになって許されないが、債務負担を生ずべき直接の基礎となる法律関係の設定が債権者において支払停止を知るより前にすでになされているときは、その現実の負担が支払停止を知った時以後に生じた場合でも、右のような不公平を来すことがなく、相殺は許されるというにあると解される。右の趣旨からすると、本件剰余金債務は、先に説示したとおり、被控訴人が破産者との本件所有権留保付売買契約の約定に従い、破産者の債務不履行を原因として右契約を解除し、右車両の返還を受けて査定した金額を割賦販売価格に相当する額の損害賠償金等に充当した結果生じたものであるから、被控訴人の右剰余金債務の負担は、昭和五八年八月三一日に締結された本件車両の売買契約に基づくものということができる。
控訴人は、債務負担の原因たる法律行為等は将来相手方が破産した場合、相手方に対する債権を担保する機能のある具体的かつ直接的な債務負担を通常予期していたといえるものでなければならない旨主張する。しかし、右但書中段が、破産債権者が支払の停止又は破産の申立があったことを知るより前に生じた原因に基づき負担した債務を受働債権とする相殺を許容した一面には、控訴人主張のような相殺の担保的機能が考慮されているとしても、相殺を許容した主たる理由は、前記のとおり、受働債権とされる債務負担が破産債権者の有する債権の実価の下落を填補する手段として行なわれるものでないことにあると解される。そして、本件売買契約においては、破産者が割賦金の支払を遅滞する等の事由が生じたときには、その約定に従い本件車両を返還、査定して債権債務を整理することにしているのであって、その結果剰余金の生じることも予定されていたものというべきであるから、本件剰余金債務を受働債権とする相殺を許容することは、右法意に反するものではない。
よって、本件剰余金債務は、被控訴人が破産者の支払停止を知った時より前に生じた原因に基づくものということができるから、被控訴人の相殺の意思表示によって消滅したものというべきである。
五以上の次第で、控訴人の本訴請求は理由がないからこれを棄却した原判決は相当であって、控訴人の本件控訴は理由がないから棄却することとし、控訴費用の負担につき、民訴法九五条、八九条を適用して、主文のとおり判決する。
(裁判長裁判官石川恭 裁判官大石貢二 裁判官松山恒昭)
別紙第一目録
車名 いすゞ
型式 PICXZ一九JD
年製(式) 五八年
形状 大型ダンプ
登録番号 ナニワ一一ナ三二〇
車台番号 CXZ一九J−一九六七四六七
別紙第二目録
一 車両販売契約
1 大型ダンプカー 一台(本件車両)
登録番号 なにわ一一な三二〇(後、奈一一や四三三五に変更)
契約日 昭和五八年八月三一日
代金 一一一九万六七一九円(割賦手数料を含む。)
支払方法 昭和五八年一一月から昭和六一年四月まで毎月末日限り三七万三二〇〇円宛三〇回払、但し、初回三七万三九一九円。
2 大型ダンプカー 一台
登録番号 なにわ一一な三一五
契約日 昭和五九年一〇月四日
代金 一一三九万七七六五円(割賦手数料を含む。)
支払方法 昭和六〇年一月から昭和六二年六月まで毎月末日限り三八万一四〇〇円宛三〇回払、但し、初回三三万七一六五円。
3 ミキサー車 一台
登録番号 奈八八さ四二七一
契約日 昭和六〇年一月三一日
代金 四九二万五九八七円(割賦手数料を含む。)
支払方法 昭和六〇年四月から昭和六二年九月まで毎月末日限り一六万四一〇〇円宛三〇回払、但し、初回一六万七〇八七円。
二 清算結果
1 前記1の車両(本件車両)
ア 債権
車両残代金(手形) 一四九万二八〇〇円
修理代売掛金 一七万一四三五円
修理代(手形) 二一万七六〇〇円
イ 回収額
車両査定額 三九二万円
戻し利息(期限付債権の利息分) 二万四六八〇円
ウ 差引残額
余剰金 二〇六万二八四五円
2 前記2の車両
ア 債権
車両残代金(手形) 六八六万五二〇〇円
修理代売掛金 八万四一六〇円
修理代(手形) 一万九一五〇円
イ 回収額
車両査定額 四七四万円
戻し利息 四六万九三七〇円
ウ 差引残額
不足額 一七五万九一四〇円
3 前記3の車両
ア 債権
車両残代金(手形) 三四四万六一〇〇円
修理代(手形) 六万一二五〇円
イ 回収額
車両査定額 二一〇万円
戻し利息 二八万一九六〇円
ウ 差引残額
不足額 一一二万五三九〇円
(以上1、2、3の清算結果)
余剰金 二〇六万二八四五円
不足額合計 二八八万四五三〇円
差引不足額 八二万一六八五円